ランチェスター戦略 ECセミナー

水上浩一EC実践会

水上浩一ブログ

1000倍差がつくビジネス思考法やランチェスター弱者の戦略、マーケティングのヒントをお届けします。

 > 

ネットショップ運営では値決めは重要だができないことだってある

2020年11月7日|Webマーケティング, You Tube, ネットショップ運営のコツ

「ネットショップ「勝利の法則」 ランチェスター戦略」(マイナビ出版刊)

■ネットショップ運営では「値決め」は重要だが、出来ないことだってある

先日、あるネットショップ運営の経営者さんとお話をしていました。
そのとき、モールで販売していて、価格競争に巻き込まれて利益がほとんど出なくなって、
やっとの思いで少しだけ価格を上げることができて、なんとか黒字化しました。
というお話を伺いました。それで私は、よく値上げできましたね。それはすごいことだと思いますよ。
とお答えしました。モールにとっての価格の意味を十分に理解しているからです。
ところがその経営者さんは「実は、以前に価格競争で苦しんでいる、という話を別の方にしたら
『だったら価格を上げれば良いんですよ。40%ぐらい上げたら利益がでますよ』と言われたんです。」
とおっしゃいました。
私は「自分もモール出店経験者だからわかりますが、同じ型番で価格比較がしやすいしくみの中で
価格を上げるというのはかなりの勇気が必要です。だって検索結果で高い値段と安い値段がでたら、
最安値では買わないかもしれませんが、最高値では絶対買いませんからね。
そのなかでよく少しでも価格を上げる決断をされましたね。素晴らしいことだと思います」
と申し上げました。
正論からすれば、利益が少ないのなら販売価格を上げればよい。ということになります。
ただ、モールからの利益がその会社の収益の重要な部分を占めているとした場合、
値上げは売上が壊滅的になる可能性を秘めています。
少ないながらも利益が出ている状態だったらその状況を維持するので精一杯ではないか、
と思います。その方は現在自社ECサイトを構築していてそこで同じ商材ではありますが、
高級路線を追求しようとしています。
そこについては、しっかりと利益を得られる価格にしてくださいね。と申し上げました。
値決めは経営判断の最重要項目の一つですが、店舗運営の中で、出来ることとできないことが
確かにあることも事実です。
差別化しにくい商品で価格を上げたら、一気に売上が下がる可能性が高いです。
売上が下がったら露出機会も下がってしまい、また売上が落ちてしまいます。
この負の連鎖を断ち切るためには価格を下げるしかありません。
でも一旦下がってしまった売上をランキングが下がっている状態で上げることは並大抵のことでは
ありません。ですから、そのリスクと価格引き上げを天秤にかけたときに、価格を上げる、
という決断ができないのは普通のことです。
でもその経営者さんは少しですが価格を上げることに成功しました。
その勇気は本当に素晴らしいと思います。
オリジナル商品では値上げは簡単ではありませんが、この事例ほど難しい分けでもありません。
実際にEC実践会の受講者さんでも、オリジナル商品の値上げを断行して、
売上を落とすどころか上げることに成功した事例もあります。
このように値決めは、その状況によって判断が難しく、正論では判断できないこともあるのです。
その点自社ECサイトでは価値を変える、原料を変える、根拠のあるプレミアム感を出すことで
値上げに成功している事例が数多くあります。
そういう意味では自社ECサイトの方が値決めはしやすいのかもしれません。