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ネットショップ組織 多店舗展開並列型と一体型の長所と短所

2020年5月2日|Webマーケティング, You Tube, ネットショップ運営のコツ

「ネットショップ「勝利の法則」 ランチェスター戦略」(マイナビ出版刊)

■ネットショップ組織 多店舗展開並列型と一体型の長所と短所

ネットショップを複数店舗運営するのは、リソース(経営資源)が十分にあることを条件に推奨しています。
たとえば自社ECサイトと、楽天市場店、Yahoo!ショッピング店、Amazon店を運営するといった形です。
この場合、組織形態としては大きく2種類に分類されます。
・並列型
・一体(直列)型
それぞれについて説明します。
並列型とは、1店舗につき店長さんを1人立てる店舗運営形態のことです。
店長さんには、受注管理等のサポートデスク要因のスタッフさんが1~2名それぞれに配置されます。
制作については、制作部に一括で依頼する場合と、それぞれがそれぞれのお抱え制作会社を持っている
場合もあります。
一体(直列)型とは、一つの大きな組織、たとえばネットショップ事業部全体で全店舗を担当して、
店長は4店舗を統括する人員を1名配置して、1つの組織で運営していく形態です。
受注担当も制作担当も、サポートデスクも同じ組織内に存在することになります。
それでは次に、並列型と一体型の長所と短所について説明していきます。
並列型、つまり事例の場合では4店舗それぞれに店長を置くタイプの運営形態の長所は、
各店舗ごとに店長という担当者が存在するので、それぞれの店舗に対する売上目標に対する責任の所在が
明確になります。実際店長さん同士が成果を競い合っている会社ほど、売上は伸びていく傾向にあります。
しかし一方で、店長さん同士で競い合えば競い合うほど、成果要因が共有されなくなってしまう可能性が
あります。たとえば楽天市場では、こんなキーワードで楽天サーチ対策を実施したら成果が出た、
ということを他店には言わない、という現象が起こる可能性があります。これは以前の成果主義の
営業会社でも起こっていたことで「敵に塩は送らない」というスタンスになってしまう可能性があります。
これに対する対応策としては、店長さんに上司、部下の関係を作り、上司の店長さんは、
部下の店長さんの育成も担当し、人事評価にも加える、という方法があります。
上司の店長さんは、自分の店舗も見ながら、部下の店舗の業績にも神経を行き届かせる必要があるので、
大変ですが、こういったコンビニにおけるスーパーバイザー的な立ち位置の方はスキルが非常に高く、
なおかつマネジメント能力も必要になるのでどんどん成長していきます。

一体型つまり、事例の場合では4店舗を1つの組織で運営していく形態の長所は、並列型の逆で、
情報の風通しが良くなる点です。
たとえば自社ECサイトでの商品ページの転換率が上がった表現方法を、楽天市場店でも実装する、
ということが容易に可能となります。
逆に短所としては、1店舗に対する責任の所在が不明確なので、1店舗1店舗に対する売上に対する
貪欲さは並列型よりは弱くなります。この場合は店長さんがスーパーバイザー的な動きをすることで、
すべての店舗の成果を上げるように、部下に指示を出していく必要があります。
並列型、一体型とも、そう考えるとスーパーバイザー的な動きをする人材がその組織の成長の鍵を
握っていると言えると思います。中小規模のネットショップ運営会社の場合、その役割を経営者か、
NO.2が担当することになります。