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コトラーの競争地位別戦略、マーケット・ニッチャー

2021年3月1日|You Tube, ネットショップ運営のコツ

「ネットショップ「勝利の法則」 ランチェスター戦略」(マイナビ出版刊)

■コトラーの競争地位別戦略、マーケット・ニッチャー

コトラーの競争地位別戦略では市場での企業の地位は4つに分かれます。
マーケット・リーダー、チャレンジャー、フォロワー、ニッチャーです。
そしてそれぞれの地位に応じて打つべき戦略の定石があります。この4つについて説明していきます。

■マーケット・ニッチャーの戦略

大規模市場でフォロワーになる代わりに、小規模市場すなわちニッチでリーダーになる道もあります。
小さな企業は通常、大きな企業にとってごくわずかか、あるいは全く利益が無い小規模市場を
ターゲットにすることで大きな企業との競争を避けています。
たとえばテクノル・メディカル・プロダクツは病院マスクに集中することによって
ジョンソン・エンド・ジョンソンと3Mという2つの巨大企業と張り合っています。
テクノルは普通のマスクから医療機関で働く人々を感染から守る特殊マスクという、
利益のあがる製品ラインに切り替えました。
この無名企業は現在、アメリカにおける病院用マスクの供給でジョンソン・エンド・ジョンソンと
3Mを追い抜いてトップになっています。
しかし、ニッチを開拓するということはニッチャー企業の成功の一面でしかありません。
テクノルがニッチ市場において最終的に成功したのは
・慎重な戦い(ジョンソン・エンド・ジョンソンと3Mにとって、外科手術用マスクは
 取るに足らないビジネスである)、
・製品の開発および製造を社内で行うことによるコストの引き下げ
・毎年新製品を出すことによる絶えざる革新、
・小さなライバル企業の買収による製品ラインの拡張、
といった能力に起因すると言えます。
ただ、最近は大企業でもニッチを対象とする事業単位や会社を設立する動きが高まっているようです。
全体市場でのシェアが低い企業は、賢いニッチ戦略で高い収益を上げることができます。
主な理由としてマーケット・ニッチャーは標的顧客を良く知るようになるので、
当該ニッチにさしたる戦略もなく打っている他の企業よりも、ニーズにうまく応えられる点がある。
結果としてニッチャーはコストをはるかに上回る価格を設定することができます。
マス・マーケターが高い売上高を達成するのに対してニッチャーは高いマージンを達成します。

ニッチャーの専門化行動
○エンドユーザー専門化
1種類の端末使用者に対応するよう専門化した企業。
○垂直レベル専門化企業
生産・流通の価値連鎖における特定の垂直レベルに専門化した企業。犬服専門店、おむつケーキ専門店等が
該当すると思います。
○顧客サイズ専門化企業
小規模、中規模、大規模のいずれかの顧客サイズに集中販売する企業。
手作業で製品を仕上げる場合、内職さんをたくさん持っているというのが強みになる業種は
参入障壁が高く、その業界で独占的に販売できる可能性があります。
○特定顧客専門化企業
販売を1社のみ、またはごく少数の顧客に限定する企業。
3Lサイズ専門店、3Sサイズ専門店もこのカテゴリになります。
○地理的専門化企業
特定の地域や地方、あるいは世界の特定地域でのみ販売する企業。
地域密着型ビジネスは逆に広告も地域限定で配信できるので費用対効果が高く広告費も安く抑えられます。
○製品専門化または製品ライン専門化企業
単一の製品ラインあるいは製品を取り扱ったり製造している企業。
○製品特徴専門化企業
特定の製品あるいは製品特徴を生み出すことに専門化している企業。
特定のブランドの専門店で他では販売していない場合も該当すると思います。
○注文製作専門化企業
製品を個々の顧客用にカスタマイズする企業。
名入れギフトショップや、お名前シールの製造販売等が該当すると思います。
○品質・価格専門化企業
その市場で最低品質あるいは最高品質のものを生産する企業。
販売という観点では最近ですと「WISH」が該当しますね。
○サービス専門化企業
他の企業が提供できないサービスを提供する企業。
あるブライダルジュエリー店は特許取得の特別なカットのダイヤモンドを取り扱っています。
これは地域では1店舗だけの取り扱い特約店契約に守られています。
○チャネル専門化企業
1つの流通チャネルのみに専門化した企業。ネットショップ専業の企業は該当すると思います。

ニッチ市場の利用においてのポイントは「専門化」。
市場に参入する企業は当初、全体市場よりニッチを狙っていくのが定石です。
専門化企業の行動がニッチャーに適用できます。ニッチ1カテゴリだけだと市場規模が小さい場合もあり、
企業は継続的に新しいニッチを創出したりニッチを拡大したり、既存のニッチを守ったりしなければ
なりません。2つ以上のニッチで力を付けることができれば、企業が生き残る可能性は増大します。
SEOで言えばビッグキーワードのカテゴリ間「横展開」が該当すると思います。