ランチェスター法則による1位作りの組織戦略
従業員の数は同じでも仕事に対する人の配分で業績が変わる
組織戦略は営業と比べると地味なテーマのため、本の出版はほとんどない上に講演も滅多に開かれないことから、社長にとっては関心が薄い経営テーマになっています。
しかし実際には仕事を進めるには、営業及び経理の仕事などに対して人を配分しなければなりません。中小企業では人件費を初めとして、法定福利費や人がいるために自動的に出ていく経費を加えると、経費全体の70%近くになる会社が多くなっています。そのために直接粗利益を作り出す「営業の仕事」と経理や人事など粗利益は作らないものの経営をサポートする「間接部門の仕事」に対する人の配分で、7%~8%ズレると赤字になり、3%~4%配分がズレると実質上利益なき経営になってしまいます。ところがこの事実は、意外に知られていません。
1.人の配分を効果的に実行して業績を良くするには科学的な問題解決法を利用して、まず組織を構成している「大事な要因」をはっきりさせ、次はその「ウエイト付」が必要になります。
- ①仕事に対する人の配分・・・・・53%
- ②配分したあとの役割分担・・・・・27%
- ③従業員の教育と訓練・・・・・13%(計93%)
- ④賃金、給か規定などの処遇・・・・・7%
①、②、③の3つが粗利益作りなど、仕事に直接関係する要因になり、これが組織では93%を占めています。これに対して、仕事をしたあと報酬として支払われる賃金は7%ですから、2つの比は「13対1」と、大きな開きがあります。
2.ところが現実を見ると、93%を占める方にはあまり関心を示さず、仕事をした結果に過ぎない「賃金制度」に対しては高い関心を示す人が多くなっています。この代表が成果主義の賃金制度と人事評価制度でしょう。しかしこれらをいくら厳密に考えたとしても7%のウエイトしかないのですから、業績が良くなるのはほんのわずかになってしまいます。
この解決に役立つのが、このCD教材です。ランチェスター法則の研究から出てきた弱者の戦略ルールを組織対策に応用していますから、組織作りの差別化対策にはとても役立ちます。
あなたの会社を競争力がある強い職場にする組織戦略を紹介
第1章 仕事に対する人の配分
- 強者の戦略と弱者の戦略
- 仕事に対する人の配分を決める
- 卸売業における人の配分
- 鳥の羽が教える人の配分比率
- 製造業における人の配分比率
- 小売業と飲食業の配分比率
- 人件費によって人の配分比率を決める
- 仕事に合わせて人を再配分する
- 目標には必勝の人数を投入する
- 経理作業における人の配分
- 営業サービスの人員を増やす
第2章 仕事に対する役割の決め方
- チームリーダーの決め方
- 経営における組織の階層
- 情報伝達の速度は組織階層の2乗に逆比例
- リーダーの選び方と役割の決め方
- リーダーと部下の組み合わせ
- 5年に1度はリーダーを変える
- 今迄にない仕事を始めるときは積極的な人を選ぶ
第3章 従業員教育の進め方
- 教育効果の公式をはっきりさせる
- これまでのやり方では教育効果は出ない
- 弱者の教育原則を押さえ直す
- 社長がインストラクターになれば解決する
第4章 従業員の採用の仕方
- 社長の事業に対する思いと詳細計画を話す
- 能力の種類をはっきりさせる
- 仕事の実績能力をチェックする
- 人間力と人間性能力をチェックする
- 時間応力をチェックする
- 仕事に対する知識能力と技術能力をチェック
- 新卒者を採用するときのチェックポイント
第5章 賃金制度など処遇の決め方
- 就業規則と業務規則集
- 昇進制度の決め方
- 賃金制度を決めるときの2大要因
- 同一労働同一賃金
- 実力主義や成果主義の賃金制度
- 複雑な賃金制度のマイナス面
- 販売手当の出し方
- 勤務年数別の賃金制度
- 従業員持株制度は役に立たない