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物流や内部業務の内製・外製の意思決定(2)

2020年9月13日|Webマーケティング, You Tube, ネットショップ運営について

「ネットショップ「勝利の法則」 ランチェスター戦略」(マイナビ出版刊)

■ネットショップ 物流や内部業務の内製・外製の意思決定(2)

ネットショップにおいて、バリューチェーンでボトルネックが発生する可能性があるのが
「在庫・出荷」の部分です。
ここを内製化するか、外製(外注・アウトソーシング)するかの判断は非常に難しく、
これまでEC実践会でも多くの店舗さんが苦労されてきました。
ここではその意思決定の判断材料となればと考え、いくつかの事例をご紹介させていただいます。
この意思決定には正直、正解は存在しないと思います。
今回もフレームワークを紹介させていただきますが、かならずどちらを選択したにしても不測の事態が
発生するため、予測が不可能だからです。

<フレームワーク>
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内製/外製の判断は、「オペレーション」と「経営戦略」の2軸で考えるとわかりやすい
●オペレーションの観点から考えると
外部と内部でどちらがValue(コスト・スピード・正確性等)
が高く出せるか?
●経営戦略の観点から考える
この業務は会社にとって、コア・コンピタンスか?
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ファッションジャンルのネットショップの
在庫・検品・検針・アイロンがけ・発送作業

当初内製化も売上が上がるに従い、在庫・検品・検針・アイロンがけ・発送作業が
ボトルネックになってきた。
そこで外製化を実施(アウトソーシング)
ところが、
・オペレーションが実際はうまくいかなかった。
・お客様からの連絡で午後の注文での当日出荷が多発した。
 (内製のときはできた対応が、外製になると午前中分しか当日出荷ができなかった)

【結果】内製に戻した。
●オペレーションの観点から考えると
外部と内部でどちらがValue(コスト・スピード・正確性等)
が高く出せるか?

→出せなかった。
→アウトソーシングは1日の出荷数に限界があり、その限界点は到底容認できる数字ではなかった。

●経営戦略の観点から考える
コア・コンピタンスか?

→コア・コンピタンスでは無いが、ユーザーの要求として午後の注文の即日発送という需要が予想以上に
多かった。パーティードレスは緊急性の高い商品だった。
→競合他社はほとんどがアウトソーシングしており、午前中の注文までしか当日出荷ができなかった。
これを内製にすることで午後4時までの注文分を当日出荷が可能となった。お昼12時から午後4時までの
4時間はこのネットショップで購入するしか当日出荷できないことに。
「差別化」となり、受注が増えた。
内製によって、コア・コンピタンスまででは無いが、対競合対策と、差別化を実現できた。